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DBJ BCM格付

概要

BCM(Business Continuity Management)格付融資は、防災および事業継続への取り組みが優れた企業を評価・選定する「BCM格付」の手法を導入した世界で初めての融資メニューです。

BCMクリーニングの実施

BCM格付のあゆみ

BCM格付融資のこれまでのあゆみをご紹介します。

内は「主な動き」となります。

主な動き
BCM格付融資の動向
  • 阪神・淡路大震災
    • 企業防災の重要性が提唱される
  • アメリカ同時多発テロ事件
    • 事業継続計画(BCP)の重要性が提唱される
1995~
2004
  • 制度等事業継続ガイドライン 第一版 発行(内閣府)
    • 企業・組織の災害時におけるBCPの策定促進
2005
  • 防災格付(現:BCM格付)の運用開始
2006
  • 新潟県中越沖地震
    • 自動車部品メーカーの供給停止を契機に、国内でもBCPの重要性が指摘される
2007
  • 新型インフルエンザの世界的流行
  • 制度等事業継続ガイドライン 第二版 発行(内閣府)
    • ガイドラインの実用性向上
2009
  • 東日本大震災/タイ洪水
    • 経営としてのBCMが提唱される
    • 産業競争力・サプライチェーンマネジメントにおける事業継続の重要性が高まる
  • 制度等東日本大震災を受け事業継続ガイドラインの見直し開始
  • BCM格付の運用開始
    • 設問を防災・BCM(ハード)・BCM(ソフト)に区分し、重要業務の継続/早期復旧対策に重点を置く評価体系へ刷新
    • BCM評価では、事業影響度分析、事業継続戦略、事業継続訓練等の設問を新設
2011
  • 制度等ISO22301(事業継続)発行
  • 設問改訂
    • 事業継続リスクアセスメントに関する設問を新設
    • 情報システム、サプライチェーンマネジメント、事業継続訓練、リスク/クライシス・コミュニケーション等に関する設問を拡充
2012
  • 制度等事業継続ガイドライン 第3版 発行(内閣府)
    • 平常時からの取組となるBCMの必要性の明示
    • 幅広いリスクへの対応やサプライチェーン等の観点を踏まえる重要性及びそれらに対応し得る柔軟な事業継続戦略の必要性の明示
    • 経営者が関与することの重要性の明示
  • 設問改訂設問の統廃合等により評価体系を合理化
2013
  • 設問改訂
    • 情報システムに関する設問を高度化
    • サプライチェーン/地域内/業界内での有事連携に関する設問を拡充
2014
  • 制度等第3回国連防災世界会議
    • 仙台防災枠組2015-2030の採択
  • 設問改訂
    • 事業継続戦略を問う設問体系の整理
    • 事業継続マネジメントの達成度や成熟度の評価指標に関する設問を新設
2015
  • 熊本地震
  • 設問体系の大幅な改定
    • 防災・BCMの2分野に再定義
    • 事業継続戦略を広く深く評価できる設問体系に整理
    • BCMの実効性向上を問う設問群の比重増
2016
  • 制度等第1回世界防災フォーラム
  • 設問改訂
    • 安全配慮義務を踏まえた訓練に関する設問を新設
    • 情報・情報資産のバックアップの実効性に関する設問を新設
2017
  • 西日本豪雨
  • 設問改訂
    • 事業継続戦略を問う設問体系の再整理
    • 地域BCMに関する設問群を新設
2018
  • 令和元年東日本台風
  • 制度等第2回世界防災フォーラム
  • 設問改訂
    • 代替拠点への移動手段の事前確保に関する設問を新設
    • 物流手段対策に関する設問を新設
2019
  • 新型コロナウイルス感染症の世界的流行
  • 設問改訂
    • 事業継続リスクアセスメントから持続可能な経営戦略としての危機管理を問う設問に昇華
    • 仙台防災枠組、気候変動対策に関する設問を新設
2020
  • 制度等事業継続ガイドライン 改定
    • 災害時の従業員等の外出抑制策等が記載された企業のBCP策定が進むよう改定
  • 設問改訂
    • 事業継続マネジメントの高度化に向けた取り組みを問う設問体系に整理
    • 危機管理経営に関するリスク特定・分析・評価において、時間軸の観点を追加
2021

(1)開発の経緯

近年、自然災害、大火災、テロ攻撃などの「継続企業の原則(ゴーイングコンサーン)」を脅かすリスクが巨大化、多様化、複雑化しています。

企業は、ステークホルダーや社会からの要請に応えるために、事業資産の損害を最小限にとどめ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧に向けた、BCP(事業継続計画)の策定やBCM(事業継続管理)に代表される、テールリスクの適切な管理が求められています。
一方、企業経営とその評価は財務的な指標を中心に行われており、一般の金融取引においては、企業の防災・減災や事業継続(=非財務情報)への取り組みを十分に評価できておりません。

そこで、DBJでは、防災・減災や事業継続への先進的な取り組みを行っている企業や、今後取り組みを推進していくことを考えている企業に対し、金融技術を活かした支援を行っていきたいと考え、BCM格付を設計しました。

(2)評価体系の変遷

2006年度よりBCM格付の前身である防災格付の運用を開始し、企業防災を中心とした評価を行ってきました。その後、2011年の東日本大震災を契機に経営としてのBCMが求められるようになったことを受け、2011年度に、評価項目をBCMに重きを置いたものに改定いたしました※。2016年度には、BCMの実効性向上の観点も拡充すべく再度評価項目を大幅に見直し、現在は従業員の命を守り(防災対策)、自然災害に留まらない多面的な危機的事象(オールハザード)を踏まえて事業を継続するための経営戦略と対応力(事業継続対策)を総合的に評価できるものへと改定しています。

※「BCM格付」への名称変更は2012年度

BCM格付の評価体系

「防災」と「BCM」の2つのパートに分かれています。

図版

「防災」では、従業員の人命・安全確保を目的とし、消防計画や防災計画など企業防災の取り組みと各種防災訓練の取り組みを確認します。具体的には、自然災害への対策状況や、自社に留まらない周辺地域の防災力向上に貢献する取り組み、防災訓練の実施状況等についてお伺いします。

「BCM」では、事業継続計画の策定とその実効性確保を目的とし、様々な事業継続リスク(オールハザード)の認識と、それに対応する戦略や訓練の取り組みに焦点を当てています。具体的には、中長期的な企業経営を阻害しうるリスクの特定・分析・評価等の危機管理経営の取り組みをはじめ、事業継続計画における事業影響度分析(BIA)状況、事業継続戦略の実効性を確保するためのサプライチェーン上でのリスク低減に関する取り組みや事業継続に関する訓練・演習のご状況等をお伺いする設問にて構成されています。

評価体系は毎年見直しを行い、外部有識者(アドバイザー委員会)のご意見を伺いながら、国際的な政策動向や最新トピックスに合わせて設問の新設・統廃合を実施しています。例えば、国内では内閣府防災を中心とした防災政策やBCP・BCMの動向、海外では国連国際防災戦略、世界経済フォーラムのグローバルリスク研究、世界防災フォーラムの成果を踏まえています。
また、東日本大震災、熊本地震等の災害発生後には企業への緊急ヒアリングも行い、得られた教訓や事業継続の要諦を評価内容に反映しています。

2021年度は、各時間軸(短期、中期、長期)における影響度の高いリスクの特定・分析・評価や、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた非対面の事業継続訓練の実施状況、事業継続マネジメントの高度化に向けた取り組み等に関する設問を新設いたしました。

分野 評価項目
防災
人命安全確保のための防災対策
  • A 企業防災体制の整備
  • B 生命安全確保策の整備
  • C 地区・地域防災への貢献
  • D 防災訓練(緊急対応・初動対応訓練)
  • E 防災上の優れた取り組み
BCM
事業継続の方針・目標、
戦略、実効性向上
  • F コンプライアンス
  • G 基本方針の策定、事業継続体制の構築、事業継続リスクアセスメント
  • H 事業影響度分析(BIA)
  • I 事業継続の戦略検討
  • J 事業継続計画上の優れた取り組み
  • K サプライチェーン/バリューチェーンのリスクマネジメント
  • L 事業継続の教育・訓練と見直し
  • M 事業継続のための業界共助
  • N 能動的なリスクコミュニケーション、危機管理広報
  • O 事業継続マネジメント上の優れた取り組み

※対象となるお客様
国内に所在するお客様のうち、当行の定める要件に該当するお客様を対象とします。

※資金使途
原則、通常のご融資と同様であり、制約はありません。

BCM格付の運用体制

BCM格付主幹を中心としたメンバーにて企業の皆様や外部有識者との対話を重ね、BCM格付の高度化を計っています。